【Do】悔いるは無意だが先に立つ〜OMM JAPAN 出走記〜
11/12-13の2日間(前泊も含めると11/11〜)、OMM JAPANというレースに出走した。英国、香港滞在と順番が全くの逆だが、レースの1週間後に渡英であった為、備忘録を残す余裕が無かった。
OMMというのは『Original Mountain Marathon』の略称であり、英国で1968年から開催されている山岳競争の一種で、日本では今年で3回目。過去2大会は伊豆(静岡)と嬬恋(群馬)で開催されている。今年は北アルプス鹿島槍ヶ岳の麓、長野・大町がフィールドである。
簡単に概要を記載すると、レース型式は『スコア』『ストレート』の二つに大きく分類される。前者は地図に記載されたコントロールポイント(CP)を制限時間内に順不同で回りながら、合計得点を競うというもの。後者はCPを指定された順番通りに回り、所要時間を競うというものだ。『スコア』はロゲイニング競技、『ストレート』はオリエンテーリング競技という事になろうか。また、それぞれに『ロング』『ショート』の2部門があり、計4カテゴリで競われる。その他の基本的なルールは以下である。
・ペア制
・競技は2日間
・各日スタート直前に地図配布
・1日目夜は指定地点でキャンプを張る
・必要な物資は全て携行する
・各日指定時間より遅れてのゴールは失格
かねてから関心はあったのだが、概要にもあるように、ナビゲーションスキル(現在地の把握/進行方向の策定)が非常に重要な位置を占める為、私個人の読図力では到底太刀打ちできない。従って今回、ペアを組んでくれた“Mr.山歩き.Rikizou”氏にナビの多くを頼る形になってしまった。このレースの趣旨からして、他力本願はNGなのだが、走力を活かして駆け回るチームとは異なり、バリエーションルートを開拓しながら進み、2日目に入る頃には私自身も読図の魅力に気付かされる事になった。
我々は『スコア/ショート』に出走し、結論から言うと2日目のタイムオーバーにより失格となってしまったのだが、シビアな読図競技にビギナーズラックは無いという事なのだろう。後から思い返せば至極単純な事なのだが、1日目に時間を余らせてしまった(30分強)事が根本的な要因になっていると推測する。2日目は競技時間が1時間短くなるにも関わらず、前日のタイム余剰の反省だけが先行し、目一杯の時間管理で臨んでしまったという事なのかもしれない。加えて言うならば、“Mr.山歩き.Rikizou”氏は常に平静を保っていたが、私が焦ってしまった上、トレーニング不足から最終盤における時間と鹿島槍スキー場内の急登との闘いに音を上げてしまった事も主要因に値する。“後悔先に立たず”とはよく言ったものだが、終わってみるとどうしてもタラレバが湧き出てくる、ややほろ苦いOMM初出走であった。
ともあれ、英国発の“大人の宝探し”とも言うべきこの競技は、ランナーにとっても、トレッカーにとってもある意味“非日常”だ。“新鮮さ”は人のモチベーションを増幅させる、言うなれば脳内麻薬の源泉でもある。…とここまで書いて思った。このご時世、“脳内麻薬”という表現は如何なものか、と。ふとGoogleで“脳内麻薬とは”と検索してみる。すると、“脳内麻薬 登山”というワードが検索候補にヒットし、苦笑を禁じ得ないのであった。
PS:本場英国のOMMは今年、イングランド北部のGalloway Forest Park内、Glentroolにて開催された。いつかは本国へも遠征、出場したいものである。
■個人装備(メーカー)
コンパス(SILVA)
ハイドレーションパック(Platypus)
レインウェア(The North Face)
ロングスパッツ(Nike)
アンダーシャツ(Finetrack/Under Armour/SKINS)
ロングパンツ(Nike)
ベースレイヤー(Salomon)
ミドルレイヤー(OMM)
ダウンジャケット(Mont-bell)
シュラフ(OMM)
マット(THERMAREST/OMM)
ビーニー(Arc'teryx)
ヘアバンド(Salomon)
手袋(The North Face)
靴下(injinji/Oakley)
シューズ(La Sportiva)
バックパック(OMM)
シュラフカバー(Mont-bell)
ヘッドライト(Petzl)
クッカー(TRANGIA)
ボンベ(PRIMUS)
スプーン&フォーク(PRIMUS)
ポール(Black Diamond)
テント(Mr.山歩き.Rikizou氏持参)
■食事
Day0:キムチ鍋、ホットワイン
Day1(Dinner):カレーライス、チーズハンバーグ
Day2(Breakfast):日清カップヌードル(リフィル版)
Other:行動食少々
■Time
Day1:4h27m21s(制限時間5時間)
Day2:4h56m43s(制限時間4時間)